あるお客様から、相続の手続きをする中で建物が未登記だったことが判明したということで、表題登記のご依頼をいただきました。
建物は、母屋と賃貸住宅で、母屋は居宅部分、倉庫、土蔵造の藏からなり、賃貸住宅は母屋に併設された建物、一戸建ての住宅、4部屋からなる共同住宅です。
母屋は、増築を繰り返した建物で、一番古い部分は大正6年築のものがありました。賃貸住宅は、昭和57年に建築された建物でした。
建物表題登記は、その建物が誰の建物であるかが分かる書類を添付して申請します。例えば、確認済証、検査済証、建築請負人の引渡証明書、工事代金の領収書、固定資産税の納税証明書、固定資産課税台帳登録事項証明書等です。
今回登記のご依頼をいただいた建物は、建築してから相当な年月が経過しており、これらの書類をお持ちか分かりませんでしたが、お客様にこれらの書類を探していただくようお願いしました。
数日後、「それらしいものがありましたけど、どれが必要なのか分からないので見てもらえますか?」とご連絡をいただきました。
伺ってみると大量の書類が・・・。古い戸籍謄本、古い図面、古い権利書、古い契約書等。
その中に、表題登記に必要な確認通知書(今でいう確認済証)がありました!今回のような古い建物の場合は無いことが多いのですが、このお客様は大切に保管されていました。この書類があったおかげで登記をスムーズに行うことが出来ました。良かった良かった。
と、長々とお話ししましたが、ここではその話をしたいのではありません。
皆さんも心当たりがありませんか?古い権利書や古い契約書等、どれがいるものでどれがいらないものか分からないからとりあえず取っておこうって、全部取っていたりしていませんか?そんなことをしていると、書類が増えるばかりですよね。
令和6年4月1日から相続登記が義務化されます。それに伴って、未登記建物の表題登記のご依頼も増えると思います。古い書類を大切に取っておいていただくことは土地家屋調査士にとってはとても助かることではありますが、機会があれば一度整理をされてみてはどうでしょうか?ご自身では難しいと思いますので、土地家屋調査士や司法書士に相談してみてください。
執筆者
六箱土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 六箱将隆
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