亡くなった方が農地を所有していた場合、その農地は基本的に相続人の誰かが引き継ぐ事になりますが、農地の場合はその他の土地を相続した時と違って、注意が必要です。
農地法
相続の手続きで農地と深く関係してくる法律に農地法がありますが、この農地法によると「農地」とは、耕作の目的に供される土地と定義されています。この耕作の目的に供される土地というのは、現在作物等を栽培している土地はもちろん、これから耕作しようとすればいつでも耕作できる土地(休耕地)も含まれます。登記簿上の地目だけで判断するわけではなく土地の現況をみて判断します。
農地の相続に必要な手続き
農地を相続するには次の手続きが必要になります。
①相続登記
所謂、土地の名義変更の事ですが、農地がある場所を管轄する法務局に申請します。
②農業委員会へ届出(農地法3条の3第1項の届出)
農地を管轄する農業委員会に対して相続した事の届出をします。これは相続したことを知ってから、概ね10カ月以内にする事になっており、届出をしないと、過料に処せられることがあるので注意が必要です。
農地は簡単に売却できません
もし、相続で取得した農地を誰かに売却しようとする場合、農地法の許可がなければ売ることができません。相続してから売ればいいかと簡単に考えていると、許可が出なくて売れないという事があるので売却を考えている場合は注意が必要です。
相続税がかかる場合
相続税がかかる場合には農地の評価が必要ですが、農地はその評価方法が農地のある場所によって違っており少し面倒です。また、一定の条件を満たせば相続税を猶予してくれる特例があります。
まとめ
農地を相続する場合は、特に注意しておかなければ後々トラブルに発展する事がありますので、専門家に相談される事をお勧めします。
執筆者
アイエフ行政書士事務所
行政書士 森井浩之
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